焦電センサを使って西側窓際の餌台に来る小動物の来訪回数と滞在時間を計測した。
問題点
(1) センサの性能
焦電センサは赤外線像の変化の有無を検出するため、小鳥がエサ台に来て、(必要に応じてエサ台の上で大きな動作で動いた後)速やかに立ち去れば1回として正常に計数する。
しかし通常は、エサ台に来て(カウント1回目)、ヒマワリの種を足でつかんでしばらくつついて食べ(シジュウカラ、ヤマガラなどは体が小さいのでこの間検出しない)、飛び立つ(2回目)、ということになり、この場合2回カウントされる。また滞在時間は各カウントのオンからオフまでの時間を基に計っているが、原理的に実際に小鳥が飛び去ってからオフになるまでの遅延が最低3秒程度あるため、これを差し引いて推定している。これらの問題は焦電センサの特性上避けられない。
その他のセンサの選択肢として、レーザーToF距離センサ、測定対象物をはさんで発光器と受光器を置くホトインタラプタ方式が考えられるが、(積雪計と同様に)直射日光下の明るい状況でも(近距離だとしても)検出できるのかを確認する必要がある。
(2) 測定対象現象の選定
そもそもの目的は小動物の活動を測定する事にあるが、朝エサを出すと入れ代わり立ち代わり小鳥がやってきてエサを持っていくというのがエサがなくなるまで続く、またはリスがエサ台に登ってきて居座って全て食べつくす、エサがなければ何も来ないという事なので、結局はかなりの部分はヒトのエサやり行動の計測となっている。かといって常にエサがある状態にするのは、野生動物に対して問題がある。(夜間エサが残っていたときに深夜にカウントされていることから、恐らくノネズミが来たのでは、というような発見もたまにあるが。)
という事で、技術的、本質的に再考の余地がある事がわかった。